共通

退職代行を使ったあと転職エージェントは使うべき?併用の手順とコツ

退職代行を使ったあと転職エージェントは使うべき?併用の手順とコツ

「退職代行で辞めたばかりだけど、転職エージェントに登録していいのだろうか」—— 辞めた直後は、次に何から手をつければいいのか分からなくなりがちです。

結論から言えば、退職代行と転職エージェントは役割がまったく違うので、併用して問題ありません。むしろ、退職の手続きが片付いてから転職活動に移るという順番が、いちばん無理のない進め方です。

この記事では、退職代行を使ったあとに転職エージェントを使う手順を4つのステップに分け、つまずきやすいポイントと面談での言い方の例まで整理します。サービスの内容や対応分野は各社で異なるため、最終的には利用を検討している会社の公式情報で確認してください。

退職代行と転職エージェントは、そもそも役割が違う

まず前提を整理しておきます。この2つは「辞める」と「次に進む」という別々の場面を担当するサービスです。

退職代行転職エージェント
担当する場面辞めるとき(会社への意思表示・連絡の取り次ぎ)辞めたあと・辞める前の転職活動
主な内容退職の連絡、書類のやり取りの調整など求人紹介、書類添削、面接対策、日程調整など
費用の考え方利用者が支払うのが一般的求職者は無料で使えるサービスが多い(企業側が費用を負担する仕組み)
退職代行と転職エージェントの役割を比べるイメージ

つまり、どちらか一方を選ぶ関係ではありません。退職代行で会社との連絡を終え、転職エージェントで次を探す——この流れは自然な組み合わせです。

なお、退職代行のなかには「転職サポート付き」をうたうサービスもあります。ただしサポートの中身は各社で幅があり、提携先の紹介にとどまる場合もあれば、面接対策まで含む場合もあります。内容は変更されることもあるため、必要かどうかは公式サイトの記載を見て判断してください。

手順は4つ

①退職手続きが確定してから登録する

いちばん大事なのが順番です。退職日が確定し、離職票・源泉徴収票などの書類が届く見通しが立ってから本格的に動くほうが、結果的にスムーズに進みます。

理由は単純で、エージェントとの面談では必ず「前職の在籍期間」「退職日」「いつから働けるか」を聞かれるからです。ここが曖昧なままだと、応募先への推薦が止まってしまうことがあります。

書類がいつ届くのかの目安は退職代行のあと、離職票や必要書類はいつ届く?にまとめています。

登録そのものはいつでもできます。ただ「情報収集だけ先に始める」のと「応募を進める」のは別物です。退職日が未確定のうちは、求人を眺めて相場感をつかむ段階にとどめておくと、あとで話が食い違いません。

②エージェントは1社に絞らず、様子を見て決める

エージェントは会社によって得意な業界・職種、扱う求人の量、担当者の進め方が異なります。最初から1社に絞ると、その会社の守備範囲がそのまま自分の選択肢になってしまいます。

  • まず2〜3社に登録し、面談を受けてみる
  • 求人の提案の質と、話の聞き方が合うかを見る
  • 合わないと感じたら、無理に続けない

複数社を使う場合は、同じ求人に別々のエージェント経由で応募しないよう気をつけてください。応募先で重複が判明すると、調整のために選考が止まることがあります。応募済みの企業名は自分でメモしておくと安全です。

③面談で「伝えること」と「伝えなくていいこと」を分けておく

ここが退職代行を使った人がいちばん気にする部分です。整理すると、こうなります。

伝えるべきこと(事実関係)

  • 前職の在籍期間、担当した業務、退職日
  • いつから働けるか
  • 希望する条件(勤務地・働き方・譲れない点)

自分から言わなくてよいこと

  • 退職の手段(退職代行を使ったかどうか)
  • 前職の人間関係の詳細や、感情的な経緯

履歴書や職務経歴書に「退職代行を利用」と書く欄はありませんし、退職理由は「一身上の都合」で足りることが多いです。退職代行を使った事実が応募先の企業に自動的に伝わる仕組みも、一般的にはありません。この点は退職代行の利用は次の転職先にバレる?で詳しく整理しています。

ただし、選考の進行に影響しそうな事情がある場合は例外です。書類がまだ届いていない、前職とのやり取りが残っているといった状況は、担当者に共有しておいたほうがスケジュールを調整してもらいやすくなります。

④求人を見る軸を、先に自分で決めておく

エージェントに任せきりにすると、提案された求人に流されて「また同じ理由で辞める」という結果になりがちです。面談の前に、次の3点だけでも言語化しておきましょう。

  1. 前職で限界だった要素は何か(時間・人間関係・業務量・評価のされ方など)
  2. 次の職場で絶対に避けたい条件は何か(1つか2つに絞る)
  3. 譲れる条件は何か(給与・勤務地・職種のうち、どこなら妥協できるか)

とくに2番目が重要です。「避けたい条件」を先に伝えておくと、エージェント側も的外れな求人を出しにくくなります。

退職後に次のキャリアを落ち着いて検討するイメージ

つまずきやすい3つのポイント

1. 焦って最初の紹介で決めてしまう

生活費の不安から、最初に紹介された求人に飛びついてしまうケースです。まず失業給付や健康保険の手続きで足元を固めると、判断に余裕が生まれます。制度の基本は退職代行を使っても失業保険はもらえる?を参考にしてください。受給条件や金額はケースによって異なるため、詳細はハローワークで確認しましょう。

2. 空白期間を必要以上に説明してしまう

聞かれてもいない経緯を長く語ると、かえって印象が重くなることがあります。伝え方のコツは退職代行を使ったあとの転職|空白期間の伝え方にまとめました。

3. 連絡頻度が負担になって止まる

担当者からの連絡が多く感じたら、「メールで、週1回のまとめでお願いします」と最初に伝えて問題ありません。頻度の希望を伝えることは失礼にはあたりません。

面談で聞かれたときの言い方の例

Q. 「前職を辞めた理由を教えてください」

「業務量と働き方のバランスを見直したいと考え、退職しました。現在は次の環境で〇〇の経験を活かしたいと思っています。」

Q. 「退職の手続きはもう終わっていますか?」

「退職日は〇月〇日で確定しています。離職票などの書類は現在届く手配が進んでいる状況です。」

Q. 「いつから勤務できますか?」

「内定をいただいてから〇週間程度で入社できます。現在は在職していないため、比較的柔軟に調整できます。」

いずれも、退職の手段には触れていません。事実は正確に、経緯は簡潔にが基本です。

まとめ

  • 退職代行と転職エージェントは役割が違うので、併用して問題ない
  • 順番は「退職手続きの確定 → エージェント登録」。書類の見通しが立ってから動くほうが話が早い。
  • 面談で伝えるのは事実関係。退職の手段まで自分から説明する必要は基本的にない
  • エージェントは2〜3社を比べ、求人を見る軸は自分で先に決めておく。

辞めることと、次に進むことは別の作業です。ひとつずつ片付けていけば、退職代行を使ったことが転職の足かせになるとは限りません。

👉 退職代行サービスを対応範囲・料金で比較する

あわせて読みたい

(雇用保険・社会保険の取り扱いや各サービスの内容はケースによって異なります。本記事は一般的な傾向を整理したもので、個別の判断は各窓口や公式情報でご確認ください。)

よくある質問

退職代行を使ったことは転職エージェントに言うべき?

退職の事実と時期は正確に伝える必要がありますが、「退職代行を使った」という手段まで自分から説明しなければならない決まりは一般的にありません。ただし、前職とのやり取りが残っている・書類が届いていないなど、選考の進行に影響しそうな事情がある場合は、担当者に共有しておいたほうが調整してもらいやすくなります。判断に迷う場合は、担当者との相性を見ながら話せる範囲から伝えるとよいでしょう。

退職代行の申し込みと同時にエージェントに登録してもいい?

登録自体はいつでもできますが、退職日が確定していない段階だと「いつから働けるか」を答えられず、応募が進みにくいことがあります。焦って動くより、退職日が決まり離職票や源泉徴収票などの書類が届く見通しが立ってから本格的に動くほうが、経歴を正確に伝えられて結果的にスムーズです。生活費に不安がある場合は、先に失業給付や健康保険の手続きの見通しを立てておくと落ち着いて選べます。

転職サポート付きの退職代行だけで十分ですか?

転職サポートを掲げる退職代行サービスもありますが、サポートの中身(提携先の紹介のみか、面接対策まで行うか)は各社で異なります。提供内容は変更されることもあるため、公式サイトで最新の記載を確認してください。サポート範囲が限定的な場合は、一般の転職エージェントを併用して選択肢を広げるという考え方もあります。