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退職後の健康保険切り替え|国民健康保険・任意継続の選び方

退職後の健康保険切り替え|国民健康保険・任意継続の選び方

退職が決まったとき、「健康保険ってどうなるの?」と不安になる方は少なくありません。会社の健康保険は退職日の翌日に資格を失うため、何も手続きをしないと無保険の状態になってしまいます。

この記事では、退職後の健康保険の切り替えを「4つのステップ」で整理します。難しい制度の話をできるだけ噛み砕いて説明しますので、順番に見ていきましょう。

ステップ① 3つの選択肢を知る

退職後の健康保険には、主に3つの選択肢があります。まずは全体像を把握しましょう。

選択肢概要手続き期限の目安
国民健康保険(国保)市区町村が運営する保険に加入退職日の翌日から14日以内
任意継続退職前の会社の保険を最長2年間継続退職日の翌日から20日以内
家族の扶養に入る配偶者など家族の健康保険の被扶養者になる扶養認定の要件を満たす場合

どれを選んでも「保険が使えなくなる」ということはありません。ただし、それぞれに手続きの期限があるため、退職前に方針を決めておくのが安心です。

退職後の手続き書類を確認するイメージ(イメージ)

ステップ② 自分に合う選択肢を比較する

国民健康保険(国保)

お住まいの市区町村の窓口で加入手続きをします。保険料は前年の所得に基づいて計算されるため、在職中の収入が高かった場合は初年度の保険料が高くなる傾向があります。

  • 扶養の概念がないため、家族それぞれに保険料がかかる
  • 保険料は自治体ごとに異なる(同じ所得でも住んでいる市区町村で金額が変わる)
  • 退職理由が会社都合(倒産・解雇など)の場合、保険料の軽減制度が使えることがある

任意継続

退職前に加入していた健康保険(協会けんぽや組合健保など)を、退職後も最長2年間、自分で保険料を全額負担して継続する制度です。

  • 在職中は会社が保険料の半額を負担していたため、退職後は保険料が原則として約2倍になる
  • ただし上限額が設定されており、在職中の標準報酬月額が高かった場合は国保より安くなるケースもある
  • 扶養家族がいる場合、被扶養者の保険料は追加でかからない(国保との大きな違い)
  • 手続き期限は退職日の翌日から20日以内。期限を過ぎると加入できなくなるため注意が必要

任意継続と国保のどちらが安いかは、前年の収入・扶養家族の有無・お住まいの自治体によって異なります。退職前に両方の保険料を試算しておくのが最も確実です。国保の保険料は市区町村の窓口や公式サイトの試算ツールで、任意継続の保険料は加入中の健保組合や協会けんぽに問い合わせると概算を教えてもらえます。

家族の扶養に入る

配偶者など家族が会社の健康保険に加入している場合、一定の条件を満たせば被扶養者として保険に加入できます

  • 被扶養者の保険料は原則かからない(家族の負担も増えない)
  • ただし、年収の見込みが一定額(一般的には年間130万円未満が目安)を超えると扶養認定を受けられない
  • 失業給付を受給している期間は、日額によって扶養に入れないケースがある
  • 手続きは家族の勤務先を通じて行う

ステップ③ 期限と持ち物を確認する

選択肢が決まったら、手続きに必要なものを事前に揃えておきましょう。退職後にバタバタしないよう、退職前から準備しておくのがおすすめです。

国民健康保険の手続き

  • 届け出先:お住まいの市区町村の役所(国民健康保険の窓口)
  • 期限:退職日の翌日から14日以内
  • 一般的に必要なもの
    • 健康保険の資格喪失証明書(会社から届く)
    • 本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証など)
    • マイナンバーがわかるもの
    • 銀行口座の通帳(口座振替を希望する場合)

任意継続の手続き

  • 届け出先:加入していた健保組合または協会けんぽの各都道府県支部
  • 期限:退職日の翌日から20日以内(この期限を過ぎると加入できない)
  • 一般的に必要なもの
    • 任意継続被保険者資格取得申出書(健保組合・協会けんぽの窓口やウェブサイトで入手)
    • 本人確認書類
    • 被扶養者がいる場合は収入を証明する書類
保険料の計算・比較をするイメージ(イメージ)

家族の扶養に入る手続き

  • 届け出先:家族の勤務先の担当部署を通じて行う
  • 一般的に必要なもの
    • 被扶養者異動届
    • 退職を証明する書類(退職証明書・離職票など)
    • 収入見込みを示す書類(非課税証明書・退職後の収入がわかるもの)

(※必要書類は健保組合や自治体によって異なる場合があります。事前に確認してください。)

ステップ④ よくあるつまずきポイント

手続き自体はシンプルですが、つまずきやすいポイントがいくつかあります。

「資格喪失証明書」がなかなか届かない

国保の加入手続きには、会社から届く「健康保険資格喪失証明書」が必要です。退職代行を使った場合も含め、通常は退職後1〜2週間程度で届きますが、遅れることがあります。届かない場合は、以下の方法で対処できます。

  • 退職代行業者や会社に発行を催促する
  • 年金事務所で「健康保険・厚生年金保険資格取得・資格喪失等確認請求書」を提出し、資格喪失の確認通知書をもらう(国保加入の証明として使えることがある)
  • お住まいの市区町村の窓口で事情を伝え、代替書類での対応が可能か相談する

手続き期限を過ぎてしまった場合

国保は14日を過ぎても加入自体は可能ですが、届出が遅れた期間の医療費は全額自己負担になることがあります。任意継続は20日を過ぎると加入できなくなるため、こちらは期限厳守です。

保険証が届くまでの間に病院に行きたい

切り替え手続き中は、保険証が手元にない期間が生じることがあります。その間に医療機関を受診する場合は、窓口でいったん全額(10割)を支払い、保険証が届いた後に精算(差額の返還)を行う方法が一般的です。

よくある質問

Q. 退職代行を使っても手続きは同じ? A. 同じです。健康保険の切り替えは退職理由や退職方法に関係なく、退職後に自分で行う手続きです。退職代行を使ったことで不利になることはありません。

Q. 国保の減免制度はある? A. 会社都合(倒産・解雇など)で退職した場合、国保の保険料が軽減される制度があります。自己都合退職の場合は原則として対象外ですが、収入が著しく減少した場合に利用できる減額・免除制度を設けている自治体もあります。詳しくはお住まいの市区町村の窓口に確認してください。

Q. 年金の手続きも必要? A. はい。厚生年金から国民年金への切り替えが必要です(第1号被保険者への種別変更届)。国保の手続きと同じ役所の窓口で行えることが多いため、一緒に済ませるとスムーズです。年金の手続きについては退職代行を使ったあとの社会保険の手続きも参考にしてください。


退職全体の進め方を比較したい方は、退職代行の比較チェックも参考にしてみてください。

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よくある質問

退職後に保険証が届くまでの間、病院に行けますか?

国保・任意継続とも手続き中で保険証が届いていない場合、窓口でいったん全額を支払い、後日精算する方法が一般的です。市区町村の窓口に事前に確認しておくと安心です。

退職代行を使った場合も手続きは変わりますか?

変わりません。健康保険の切り替えは退職理由や退職方法に関係なく、同じ手順で行います。

任意継続と国保、どちらが安いですか?

前年の収入・扶養家族の有無・お住まいの市区町村によって異なります。両方の保険料を試算して比較するのが確実です。